「オネアミスの翼」展 綿密な設定、こだわり 東京・八王子市夢美術館
2018.10.21 12:20
https://www.sankei.com/smp/life/news/181021/lif1810210034-s1.html

 昭和62年公開のSFアニメ映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」の設定資料やイメージイラストなどを展示する展覧会が、東京都の八王子市夢美術館で開かれている。同作は従来のアニメ映画とは一線を画す緻密な設定を練り込んでおり、同展ではその“こだわり”の一端を垣間見ることができる。

 同作は架空の世界を舞台に、人類初の宇宙飛行計画をめぐる青年たちの群像劇。制作陣も当時24歳の山賀博之監督(現ガイナックス代表取締役)をはじめ無名の若手ばかりだったが、後に人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を手掛ける庵野(あんの)秀明監督ら、現在第一線で活躍する作り手が多く参加していた。


 制作陣は、架空の世界を構築するうえで、その地域の言語や宗教、建築様式、衣服などの要素を一から作り上げた。学芸員の浅沼塁さんは「当時のアニメの常識や定石を根底から覆した、アニメ史に残る作品」と語る。
実際の上映では使われなかった設定資料も膨大な数に上り、同展ではこれらの資料も含めた約600点を展示している。

 初めて同作を見る人のために、上映も実施。浅沼さんは「山賀監督がこの独創的な作品をどう構築していったかが分かる、興味深い資料が多い。同作のすごさ、リアルさを肌で感じてもらえれば」と話している。

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