https://www.toonippo.co.jp/articles/-/108409
青森県のタウン誌の先駆けとして、青森市で56年にわたって発行を続けてきた月刊誌「北の街」が、
12月1日発行の通算676号で終刊を迎えることになった。編集長の斎藤孝幸さん(67)によると、
広告の減少などが要因。地元の文筆家の発表の場としての役割も担ってきただけに、
関係者からは「寂しい」という声も上がっている。
「北の街」は1962年、斎藤さんの義理の母で、今年7月に亡くなった齋藤せつ子さん(享年88)が創刊。
斎藤さんによると、当時はタウン誌の存在自体が珍しく、北の街は東北で最も古いタウン誌ともいわれる。
文芸に関心を持った地元企業の経営者らがスポンサーとして後押しし、
ピーク時の80年代には月に約300件の広告が集まることもあったという。
内容は小説、エッセー、コラム、歴史研究、映画ガイド、風刺画などさまざま。
地域で活躍する身近な人たちの文章を肩肘張らずに楽しめる雑誌として支持を集めてきた。