「落ちこぼれ」だったジャック・マーがアリババを最強企業にできた理由
アリババは中国最大の時価総額を誇る企業であり、インターネットを通じた
小売りサービスや金融サービスを主たる事業としています。このアリババを
率いてきたのが、ジャック・マーです。
現代のシリコンバレーを中心とした米国のインターネット企業の経営者の
多くが一流大学を卒業し、若いうちから起業して成功を収めていることに
比べると、ジャック・マーの経歴は非常に風変わりと言えるかもしれません。
彼はアリババを起業するまで、大学受験に2度失敗し、ようやく進学した
大学を卒業後、5年間英語の教鞭をとります。教師の仕事はジャック・マーに
とってその才能を発揮する場となり、人気の講師となりますが、その仕事を
辞して自らの可能性にかけるべく起業の道へと進みます。
しかし、翻訳会社やWebサイトの構築会社といった会社を起業し、どちらも
非常に厳しい経営状態に追い込まれます。アリババを起業したのは彼が34歳の
とき、1999年のことでした。すでに中国には、多くの海外インターネット企業
も進出しており、起業から間もない2001年ごろには、インターネットバブルが
はじけ、すぐに冬の時代がやってきました。つまり、必ずしも順風満帆とは
いえない環境の中でジャック・マーの戦いは始まったと言えます。
2018年1月のダボス会議でジャック・マーはこのような話をしました。
“30歳まで、ずっと落ちこぼれだったのですが、諦めることだけはしませんで
した。機会があると思っていたのです”
逆境と失敗の中で、挑戦と実行を貫いてきたジャックの考え方には、日本
企業が渇望しているイノベーションのヒントがあります。(略)
https://diamond.jp/articles/-/183971