原発事故の前に比べ、福島の子どもたちの砂場で遊ぶ経験が減った中、幼児教育に携わる人たちが砂を使う遊びの重要性を学ぶ催しが棚倉町で開かれました。
この催しは福島市のNPO法人が棚倉町のスポーツ施設の砂場で開き、県内のほか東京や鳥取などから幼児教育の関係者や保育士などおよそ20人が集まりました。
講師を務めた同志社女子大学の笠間浩幸教授は、指先で砂を感じることは子どもの創造性をはぐくむほか、高齢者の認知症予防にもつながると説明しました。
そのあと参加した人たちは底の部分を取り去ったバケツやコテを使ってサンドアートを作る方法を教わると、夢中になって、砂で洋風の城や動物の形をつくっていました。
笠間教授によりますと、棚倉町の砂は木くずや石を含まない均一の粒子でさらさらしているうえ、固まりやすく、砂遊びに適しているということです。
福島市の20代の保育士は「震災と原発事故のあと、砂に触ったことがなく遊び方を知らない子どもが多いのでいろいろな遊び方があることを伝えたいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20181020/6050003127.html