リサイクル事業などを手掛ける拓南商事(うるま市)と環境関連資材などを取り扱う琉球ブリッジ(浦添市)、障がい者就労支援センターすばる(同)は共同で、廃棄自動車のシートベルトを再利用してバッグを作っている。
普段は廃棄されるシートベルトを活用することで資源のリサイクルにつながる。バッグはすばるで手作りされており、障がい者の就労支援にも効果が期待できる。
バッグの素材のシートベルトは拓南商事が提供している。
同社には毎月2千〜2500台の廃棄自動車が持ち込まれ、解体してリサイクルされている。
シートベルトなど金属以外の部分は細かく砕いた後に固形化し、鉄製造の際の副資材として使われている。
同社の平田要常務は「廃棄物を少なくすることが重要だった。シートベルトをバッグとして有効活用するのは今までにない発想だと感じた」と語る。
シートベルトは利用頻度が少ない後部座席から取り出しており、すばるに持ち込んで洗浄した後にバッグの素材に使われる。
一つのバッグを製造するのに約10メートル分のシートベルトが使用されている。
色の違うシートベルトを組み合わせながら縫い合わせており、一つ一つに個性があるデザインとなっている。
シートベルトの素材を生かしていることから、バッグの強度も保たれている。
かりゆしウエアの端材を縫い込んだデザインもしている。
バッグは9月にテスト販売を実施したほか、19日開幕の第42回沖縄の産業まつりにも出展する。
バッグの売り上げは、すばる利用者の工賃に充てる。
琉球ブリッジの谷中田洋樹代表は「バッグ作りを通じて、すばる利用者が職業技術を高めてほしい。素晴らしいリサイクル製品が完成したと感じており、沖縄の宝にしたい」と強調した。
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