大阪府内の小中学校の歴史教育をめぐって、教員が一面的な見方を押しつけるなど不適切な事例がないか、府教育庁が実態調査を始めることが16日、分かった。
各市町村の教育委員会を通じて学校側に聞き取りを行い、問題があれば指導するという。

 同日開かれた府議会の教育常任委員会で、西田薫議員(大阪維新の会)の質問に府側が答えた。

 西田議員は大阪府吹田市立中学の女性教諭を紹介した新聞記事を取り上げ、教諭の慰安婦問題に関する指導を疑問視。
記事中で、女性教諭が生徒に「私が慰安婦にされたら死のうと思う」などと回答させているとして、府側の見解を尋ねた。

 府の桝田千佳・小中学校課長は
「(記事内容の)事実関係については調査中」としながら、「学校において、歴史的事象を一面的に捉えるなど不適切な指導がないか調査したい」と答弁した。
また、当該記事については女性教諭が校長らへの報告をせずに取材を受けていたと説明した。

 この記事をめぐっては、自民の議員も12日の同委員会で指摘し、府側に事実確認を求めていた。

 吹田市教委は取材に対して
「記事中の慰安婦に関する授業は、20年以上前に行ったものも含まれている」と説明。
「中学校の校長と女性教諭には、学習指導要領に基づいて授業をするよう指導した」と話した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181017-00000519-san-soci