大手住宅メーカーの「積水ハウス」が都心の1等地の売買をめぐって、55億円に上る巨額の
土地代金をだまし取られた事件で、警視庁は、「地面師」と呼ばれるおよそ10人のグループのうち、
土地の所有者になりすました60代の女ら数人を逮捕しました。残るメンバーも逮捕する方針です。

積水ハウスは、去年4月から6月にかけて東京・品川区西五反田のおよそ2000平方メートルの
土地について、所有者を名乗る女らから買い取る契約を結びましたが、所有権を移そうとしたところ、
法務局に提出された委任状などの書類が偽造されていたことが判明し、55億円に上る巨額の
土地代金がだまし取られました。

警視庁が捜査を進めたところ、所有者になりすまし土地を無断で売買する「地面師」と呼ばれる
およそ10人のグループが、偽造した書類を提出し、不正に土地を登記しようとした疑いがあることが
わかり、16日朝から任意で事情を聴いていました。

その結果、土地の所有者になりすました東京・足立区の職業不詳、羽毛田正美容疑者(63)ら
数人を偽造した書類で不正に土地を登記しようとした疑いなどで逮捕したことが捜査関係者への
取材でわかりました。

残るメンバーも逮捕する方針です。

この土地は、JR五反田駅の近くにある大型開発の用地として注目されていた都心の1等地で、
積水ハウスでは、ことし1月に当時の会長が辞任するなど、経営責任をめぐる問題に
発展していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181016/k10011672981000.html