エレベーター停止、タワマン住民「30階まで階段往復つらい」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35447170X10C18A9CC1000/?n_cid=TPRN0003
マンションやホテルなど高層ビルが立ち並ぶ札幌市中心部
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北海道で最大震度7を観測した地震では約9千台のエレベーターが止まった。
大規模停電で復旧が遅れた札幌市のタワーマンション(高さ60メートル以上で20階建て以上)では
住民が食料や水など重い荷物を持って階段を上り下りした。
6月の大阪北部地震でも6万台以上のエレベーターが停止しており、
高層ビルやマンションが多い都市部の災害時の課題が改めて浮き彫りになった。

北海道では地震の影響で火力発電所が止まり、全域の約295万戸が一時停電した。
「市中心部なのにまるで孤立したようだった」。札幌市北区の40階建てマンションの
30階に住む女性(44)は振り返る。地震発生の6日未明、マンションは
非常用を含むエレベーター3台全てが停止した。

6日午前、暗闇の中、懐中電灯を片手に数十分かけて階段を下りスーパーに向かった。
数日分の食料と水を買い、重い荷物を持って階段を上って部屋に
たどり着いたが「もう疲労困憊(こんぱい)だった」と話す。

20階の男性(47)は「水が出ないのが最もつらかった」。
マンションは断水地域ではなかったが、電気で水をくみ上げているため給水が止まった。
水は備蓄しておらず6日午前に近くのコンビニのトイレに駆け込んだが
「階段の上り下りが大変で、ちゃんと水を備蓄しておけばよかった」と話した。
このマンションのエレベーターが復旧したのは7日の夜だった。