コラム】大坂なおみさんへの反応について在日韓国人が思うこと / 国籍や肌の色「日本人の定義とは何なのか?」って話

日本男女を通じて史上初となる「4大大会シングルス優勝」の快挙を達成したプロテニスプレイヤーの
大坂なおみ選手。祝福の声が殺到とするとともに、特にインターネット上では “微妙な空気” が流れている。

ズバリ言ってしまえば「大坂なおみ選手を日本人と言い切ってしまって良いのか?」みたいな雰囲気があるが、
今回はこの件に関して在日韓国人である私、P.K.サンジュンが「日本人の定義」について思うところがあるのでお話したい。

・あくまで個人の見解
最初に断っておくが、これから記述することはあくまで私個人の見解である。在日韓国人を代表している
つもりもないし、当サイトの方針でもない。ただ、日本に生まれつつも日本人ではなく “外人” として
育った私が、これまでの40年間で感じたことがベースになっている。

・「日本国籍」と「日本人」の違い
私が思うに、日本人が使用する「日本人」と「日本国籍」のニュアンスはやや違う。日本国籍は国籍さえ
日本であればそのまま「日本国籍」となるが「日本国籍を有していれば日本人か?」というと、それもまた違う
雰囲気があるのだ。

日本人は良くも悪くも保守的な民族だと私は思う。周囲を海という天然の要塞で囲まれたロケーションは、
他国にはほとんどない。しかも数千年の間、基本的には大和民族のみ(アイヌ民族や琉球民族は超少数派)で
構成されていた環境も、日本人像を大きく形成している。

例えば、地続きのヨーロッパでは遥か昔から「他の民族がいる」という事実を感覚として知っていたハズだ。
それはアラブ諸国も東南アジアも中国も同じで、日本人だけが「この世には日本人しかいない」という感覚で
何千年もの間 生きてきたのだ。

続く
https://rocketnews24.com/2018/09/11/1114744/