美味しい物をお得に食べたい……という欲求は誰しもが抱いているはず。しかもそれが、割引ではなく“無料”ともなれば、これはもう言うことなしだ。

 しかし、そんな「無料」に飛びついた結果、「全然お得じゃない」状態に陥ってはいないだろうか。街中のキャンペーンの行列を冷ややかな目で見る人たちもいる。

◆さんま1尾やパスタ1杯に、なぜ3時間も並ぶのか?

 たとえば9月恒例の「目黒のさんま祭り」、今年は9月9日(日)に開催される。焼きたてのさんまが無料だということで、毎年約2万人が訪れ、3〜5時間もの行列ができるのだ。

 飲み屋だって1000円以下で食べられるさんまのために、前泊して並ぶ人までいるとは…祭りとはいえ意味不明だ。

 また、去る7月16日、イタリアンレストラン「カプリチョーザ」では創業40周年を記念して、渋谷本店に限りトマトとニンニクのスパゲティ(税抜970円)を無料で提供するイベントを開催した。

 同イベントはSNSなどで事前告知されていた影響もあり、ランチ帯では3時間待ちの長蛇の列を作るなど、大盛況で幕を閉じた。

 だが、ちょっと待ってほしい。これが本当にお得と呼べるのか。3時間の行列に並ぶ人々に対して、疑問の声も挙がっている。たとえば、以下のようなものだ。

https://news.nifty.com/article/magazine/12193-083885/1