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奈良市の春日大社は21日、昨年からの修理が完了した「流鏑馬木像」を報道陣に公開した。
これまで鎌倉時代の彫刻とされていたが、修理後の調査で形などから平安時代の作と判断された。
馬上から的を射る人物の姿を表現した流鏑馬木像は高さ61・5センチ。
春日大社の末社「三十八所神社」に奉納されており、昭和17年に重要美術品に指定された。
奥行きが深く丸みのある射手の面相などが特徴という。
半分がなくなっていた弓や馬の左脚、つぎ目の緩みなどを修理した。また、クリーニングをしたことで、墨や朱で描かれた模様も鮮明になった。
調査に当たった奈良国立博物館の岩田茂樹上席研究員は「彫刻の流鏑馬は唯一無二の魅力ある像で、おおらかさという平安時代的な要素を持っている」と話した。
木像は9月1日から12月13日まで、春日大社国宝殿で開催予定の「春日信仰の美しき世界 神々の物語と珠玉の名宝」で展示される。
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