習近平一強にほころび?

中国の習近平国家主席の肖像画に突然、墨汁のようなものをかける若い女性。習主席の独裁的な政治に反対する女性が、SNSに投稿したもの。中国では今、このように習主席への反発が起きているという。

北部のリゾート地・北戴河で、毎年夏に開かれる最高指導部や長老らによる非公式会議「北戴河会議」。
つい先日終了したこの会議では、中国国内の反発を反映してか、緊張したやり取りがあったと伝えられている。「一強」体制を確立したともいわれている習主席を脅かしかねない事態。

批判のわけは何なのか、フォーカスする。
海水浴や砂遊びを楽しむ家族連れ。中国・河北省の避暑地・北戴河で、毎年見られるにぎやかな光景だが、あちこちで鋭い目を光らせる警察官ら。この光景も、毎年この時期に見られるもの。

その理由は「北戴河会議」。

習近平国家主席ら中国共産党の最高指導部や長老らが集まって、重要政策や人事について話し合う非公式の会議。内容について、発表されることはない。
かつては夏に、毛沢東もこの地を訪れ、重要な方針を決めていたという。その毛沢東にも肩を並べたといわれる習主席。

中国にとって今、最大の問題がアメリカとの「貿易戦争」。
習政権の「強国」路線が、アメリカを刺激したとの見方もあり、対米外交の方向性をめぐって、指導部の責任を問う声があるとの指摘がある。

習政権にとって、今後も米中関係が最大の課題となるとみられる。失敗して経済が失速すれば、党内や国民からの不満がさらに噴出するおそれもある。
米中関係は、習近平指導部のアキレス腱(けん)となっているが、こうした中、両国が貿易問題の事務レベル協議を、来週22日に開催する見通しだとアメリカメディアが伝えた。対立に歯止めがかけられるのか、習近平指導部にとっても重要な協議になるとみられる。

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