トルコの経済混乱に伴う新興市場資産の値下がりでドイツ銀行の債券トレーダーらは2週間で3500万ドル(約39億6800万円)の利益を確保した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  非公開情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、中東欧・中東・アフリカ(CEEMEA)を担当する部署のトレーダーらは
トルコ・リラが約20年ぶりの大幅安となった10日に1000万ドル余りを稼いだ。
この部署は同地域内のいずれの資産が値下がりしても利益が出るポジションを組んでいたという。

  関係者によれば、アディティア・シンガル氏が統括するこの部署が今年稼いだ利益は約1億3500万ドル。
同部署は為替と金利商品およびCEEMEAの借り手に関連するクレジットを取引する。

  一方、ニル・ラビーンドラン氏がトップを務めるクレジットチームは今年4500万ドルの利益を得ているが、
その約25%をこの1週間の債券・デリバティブ(金融派生商品)トレーディングで稼いだと、関係者は話した。

  ドイツ銀の広報担当、チャーリー・オリビエ氏(ロンドン在勤)はコメントを控えた。

ドイツ銀行トレーダー、トルコ危機で2週間に約40億円荒稼ぎ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-16/PDJ6S36JTSEA01