注意したい再発リスク…「統合失調症再発の前兆」を見抜くには
◆統合失調症再発の前兆・再発の前触れに出やすい症状
統合失調症が再発する直前に患者さんに現れてくる変化や問題には多様性があります。
具体的には、例えば睡眠や気分の変化として、再発の1〜2週間ほど前から、夜ベッドに入ってからもなかなか眠れなくなり、
気持ちが苛立ちやすく、些細なことで家族と言い争うようになることもあります。
あるいは、再発前になると顔に表情がなくなり、まわりの人間に猜疑心を強める言動が出始めるということもあります。
再発の前触れがもしこれらの現れ方をしたら、本人はなかなか自覚するのが難しいかもしれません。
顔に表情がないような状態になることは誰にでもありますが、この状態が悪くなると、精神医学の用語で「感情鈍磨」と呼ばれる状態になります。
これは統合失調症特有の「陰性症状」の一つです。
感情鈍磨の状態になると、周りの人には一目瞭然で再発の前触れが見て取れるかもしれませんが、当人が全くそれに気付いていない可能性もあります。
このように前触れとして現れる症状には、当人より周りが気付きやすいものが少なくないのも事実です。
また、再発の前に知覚異常が現れるケースもあります。知覚異常も統合失調症特有の陽性症状の一つです。
あたかも一瞬魔法にでもかけられたかのように、不思議で奇妙な知覚体験をすることがあります。
具体例としては、鏡に映る自分の顔が一瞬別人の顔になっていた、といった幻覚に近い体験です。
場合によってはそれは一瞬ではなく、数秒から数十秒間持続する可能性もあります。
もしこのような幻覚体験が一時的にも現れてきたら、本格的な幻覚体験がすぐに始まる可能性もあります。
できればこの時点ですぐ病院に連絡するか、受診をするかしていただきたいところです。
https://news.mynavi.jp/article/20180726-670100/