26日午後、東京・多摩市の建設中のビルから火が出て、工事関係者などあわせておよそ40人がけがをし、
このうち男性4人が死亡したということです。
当時、建物内では300人以上が作業していて、鉄骨をバーナーで切断中に火花が飛び散り周囲に引火したということで、
警視庁は、業務上過失致死傷の疑いもあるとみて調べています。

火事があったビルの工事を請け負っていた安藤ハザマによりますと、現場は地下3階、地上3階建ての
鉄骨の事務所ビルで、ことし9月に完成予定だったということです。

26日はおよそ300人が作業をしていて、地下3階で金属の「くい」をバーナーを使って切断していたところ
ウレタン製の断熱材に引火したとみられるということです。
現場で作業をしていたのは、複数の下請け会社の作業員でどのように安全管理をしていたかは調査中だとしています。
安藤ハザマは「原因など詳しいことは調査中だが、死者や複数のけが人が出ているということなので、すみやかに対応にあたりたい」と話してます。

東京・多摩市の建設中のビルで発生した火事について、火災のメカニズムに詳しい東京理科大学の関澤愛教授は
「火災の様子をとらえた映像では黒っぽい煙が勢いよく立ち上っていたので煙の色から、ウレタンなど樹脂製のものが燃えた可能性がある。
断熱材の中には樹脂製の非常に燃えやすいものがあり、壁に貼り付ける前にたくさん積み上げていたものに建設作業の火花などが引火した可能性がある」と分析しています。

その上で、「建設工事ではさまざまな業者が入れ代わり作業を行う場合がある。今回の現場の防火管理体制などを、今後、詳しく調べる必要がある」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180726/0015432.html