八重山毎日新聞 不連続線

あまりに異常な問題が続くと人間はその異常さに慣れきって感覚がまひし、異常が普通になって何も感じなくなってしまう。
今の安倍政権下の日本と日米両政府に基地を押し付けられる沖縄がまさにそうだ。何とも末恐ろしい世の中になったものだとつくづく思う

▼6年目の長期政権に入った安倍政権は、数の力をバックにやりたい放題のごう慢な政治を続け、「今や安倍政権は毎日がエープリルフール」とうそとごまかしの政治が日常化

▼さらに秘書や女性記者へのパワハラ、セクハラ、裏口入学などの不祥事や暴言、放言は「日替わりメニュー」状態で続き、とどまるところを知らない

▼にもかかわらず安倍政権は一時的に支持率を下げるも、何カ月かすると回復。
これこそが国民が「底なし沼」的に続く異常事態に慣らされた感覚まひの症状なのだろう

▼過去の野党政権の失敗をいつまでもあげつらい、ごう慢不遜な政権に怒りを忘れた国民へのお返しが、「長期政権のおごり」と批判される今回の豪雨被害迫る夜の、安倍首相ら自民幹部約50人出席の大宴会と、災害対策より党利党略優先の国会対応だろう

▼沖縄も政府の分断策の中で頻発する米軍の事件事故に慣れ切って全県民的な怒り、叫びにならない。
韓国は国民の怒りのデモが大統領を退陣に追い込んだ。(上地義男)

http://www.y-mainichi.co.jp/news/33816/