福岡県警は9日、同県鞍手町発注の下水道事業に関する指名競争入札を巡り、業者側に入札価格を教えて公正な入札を妨害したとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで町長の徳島真次容疑者(58)=福岡市中央区=ら3人を逮捕した。
他に逮捕されたのは同町元副議長で日興コンサルタント(北九州市小倉南区)社員福本博文(59)、太平設計(同市小倉北区)役員池田啓幸(57)の両容疑者。
逮捕容疑は2015年7月、同町発注の下水道事業2件の指名競争入札を巡り、徳島容疑者が福本容疑者に予定価格や最低制限価格を漏らすなどし、2社に落札させた疑い。県警は認否を明らかにしていない。
県警によると、2件の入札にはそれぞれ7社が参加し、日興コンサルタントが1402万4千円、太平設計が1945万円で落札。いずれも最低制限価格に近接した金額だった。
町では町長が入札価格を決める権限を持っていたという。
徳島町長は町議を経て13年の町長選で初当選し、現在2期目。
昨年12月には町の地方独立行政法人「くらて病院」の運営に不当に介入したとして町議会で辞職勧告決議案が可決されるなど、議会との対立が続いていた。
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