赤城南麓のローラー滑り台 老朽化で休止1年 修理めど立たず
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1990年7月に完成し、「日本一長い滑り台」として話題になった前橋市富士見町の「SUBARUふれあいの森 赤城」の木製ローラー滑り台が昨年6月以降、休止したままになっている。老朽化が進み、利用者がけがをする危険があるとして設置者の群馬県が休止を決めて約1年。
修理費用は多額になるとみられ、再開のめどは立っていない。豊かな自然の中で子どもが楽しめる遊具だけに、再開を望む声が上がっている。
◎木材にゆがみやひび 予算確保見通し立たず
県や、公園を管理する県森林組合連合会によると、滑り台のローラーや支えに使用される木材は年々、ゆがみやひび割れが進行した。修理しながら利用していたが、修復が必要な箇所が増え、県は昨年6月、休止に踏み切った。
県緑化推進課は修理をどのように進めるかや、予算確保は見通しが立っていないと説明する。
滑り台は赤城山南麓の観光の目玉として89年8月に着工した。全長380メートルで、当時県は「日本一長い滑り台」とアピール。開始初年度には約19万人を動員した。
近年も大型連休や夏休みには家族連れでにぎわい、多い日には1日で100人以上の利用があったという。
公園を管理する「SUBARUふれあいの森あかぎ木の家」の職員は「滑り台について問い合わせがあるが、休止中だと伝えると残念がる。
復活を期待する声に応えられるといいが」と複雑な様子。以前、子どもたちとキャンプで森を訪れ、滑り台で遊んだという富士見幼稚園(同市富士見町)の柳晋園長は「皆が楽しそうに滑っていたのを覚えている。再開すればまた楽しみたい」と期待を込めた。