タイ洞窟 少年ら救出へ 5キロの道のり 深さ数メートルの潜水も
タイ北部の洞窟から出られなくなっている少年など13人を外へ救出する活動が始まり、現地の責任者は、
最も早い人は日本時間の8日午後11時ごろ、洞窟の外へ出てくる見込みだとしています。
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こうした中、救出活動の責任者は8日、少年たちを洞窟の外へ救出する活動を始めたと発表し、日本時間の
正午にダイバーたちが洞窟に入り、少年たちの元へ向かっていると明らかにしました。
8日に救出活動に踏み切った理由について、責任者は「水位がこれまでにないほど下がった。このあと雨で
再び水位が上がるおそれもあり、きょうが最適の日だと判断した。少年たちの家族からも了解を得た」と述べました。
救出活動は1人ずつ行われ、最も早い人は日本時間の8日午後11時ごろ洞窟の外へ出てくる見込みで、
全員が救出されるまでには2日から3日かかる見通しだとしています。
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■懸念や難所は
少年たちが待機している所から洞窟の入り口まではおよそ5キロの道のりです。多くの場所が水につかり、
スキューバダイビングで通過しなければならない場所があります。訓練されたダイバーでも入り口に戻るまでには
5時間かかるといいます。
救出の際には少年1人につき2人のダイバーがつきます。
水は非常に濁っていて視界がほとんどきかないということで、洞窟の入り口まで引かれたガイドロープが頼りです。
とても長い道のりなので、空気ボンベを途中で何度も交換しながら進みます。
交換用のボンベは洞窟の中に25メートルおきに配置されています。
少年たちはいくつもの難所を超えなければなりません。
洞窟が非常に狭まっていて人が1人くぐり抜けるのがやっとというところがあります。
岩を砕いてできるだけ通路を広げる作業が行われてきましたが、体を通すだけでなくマスクやボンベ、ホースなど
潜水機材に大きな衝撃を与えないように通過しなければなりません。
さらに数メートルの深さまで潜らなければならない場所があるということです。
このほかにも長い区間、水につかった状態で移動しなければならない場所や、天井が低くて体をかがめないと
通過できない場所などが点在しています。
心配されているのは、特に潜水中に少年たちがパニックに陥ることです。
恐怖から過呼吸をおこしたり、深いところに潜ったときの耳の痛み、めまいや吐き気などからパニックになるおそれがあります。
少年たちがパニックに陥った場合、ダイバーたちは濁った水の中で十分に助けられないおそれがあるばかりか、
少年たちが必死にしがみついてダイバーも巻き込まれる危険性があります。
今月2日に発見されて以降、訓練が続けられてきたということですが、この短い期間では習熟にも限度があります。
また、今月6日には救出活動にあたっていた38歳のダイバーが死亡し、洞窟内の環境の厳しさが浮き彫りになりました。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180708/k10011522961000.html