4 月に発生した島内全域にわたる停電の数日前には、プエルトリコのほぼ全域で電力は回復していた。
プエルトリコの電力当局によれば、電力が供給されていないのは全顧客のわずか 3% に過ぎなかった。
その発表直後、倒壊した送電塔の送電線に関連する事故により、プエルトリコは突如として暗闇に包まれる。
住宅、商業用ビルのほぼ全棟への電力供給がストップした。
ラスベガス消防署のリチャード・バート隊長によると、国内の送電網がダウンした際、島内最大の都市
サンフアンと、島東部の小さな町ナグアボの 2 カ所にある消防署では電力が確保されていた。
これらの消防署では、太陽光マイクログリッドから電力供給を得ていた。屋上に設置されたソーラー
パネルが電力貯蔵ユニットに接続されているのだ。「この国で機能する唯一の緊急電話番号システムは
サンフアンにあり、私たちが設置したものです」と、バート隊長。「100 万人の命を守ることは重要です」。
昨年 10 月、プエルトリコ沿岸地域がハリケーン・マリアで大きな打撃を受けた後、バート隊長はベイエリアを
拠点に活動する NGO の Empowered by Light、米国最大の家庭向け太陽光エネルギー関連会社 Sunrun と
連携して、サンフアンの 2 カ所とナグアボの 1 カ所の消防署の屋上へマイクログリッドの設置をコーディネートした。
また Zero Mass Water とも連携し、ウトゥアドの消防署に太陽光エネルギーで駆動される飲料水生成装置を設置している。
24 枚のパネルから構成される、Autodesk AutoCAD でデザインされた 6.6 KW のソーラーシステムの
設置には 2 日もかからなかった。このパネルは鉛酸蓄電池システムに接続され、公共の送電網から独立した
自家蓄電が可能になっている。バート隊長は消防署の人命救助活動において、管制システムへの電力供給、
ラジオの充電、扉の開閉、照明の常時点灯などのため、電力確保は絶対に不可欠なものだと話す。
https://www.autodesk.co.jp/redshift/microgrid-energy/