決勝トーナメント1回戦第3試合。優勝候補スペイン対開催国ロシアの一戦は、1−1のまま延長戦に突入したものの、
スコアは動かず。結局、PK戦を3−4で制したロシアが準々決勝に進出した。
当然ながら、下馬評では圧倒的にスペインに軍配が上がっていただけに、ロシアにとっては願ってもない大金星。
約7万8千人の大観衆の約9割を占めた地元サポーターが熱狂するのも当然だ。
ただ、試合を冷静に振り返ってみれば、スペインが落とし穴にはまる要素はあった。
とりわけこの試合の勝敗を分けたのは、両監督のベンチワークだった。
スペインは、開幕直前に指揮官が交代するという前代未聞のハプニングがあっただけに、その代償をこのロシア戦で払うことになったとうことになる。
試合の構図は、大方の予想通り。とても分かりやすかった。
まずロシアは、5−4−1という守備重視のシステムを使って、とにかくスペインのパス回しに対してスペースを与えず、
全員が粘り強く対応。ボールを奪ったら、1トップの高身長FWジュバを起点にロングカウンターを仕掛けるという戦略で、格上に挑んだ。
対するスペインは、いつも通りに自分たちのサッカーを実践。スペインがこの世の春を謳歌していた2008年から2012年の頃のスタイルとは
少し変化を見せてはいるものの、基本的にはパスをつないで相手守備網を崩すというポゼッションスタイルである。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakayamaatsushi/20180702-00087880/