オーストラリア政府観光局(TA)のジョン・オサリバン局長は28日、シドニーの外国人記者クラブで、オーストラリアの観光産業の
現状や展望について話し、日本と中国、カナダを主要ターゲット3カ国として観光誘致のキャンペーンを展開していく方針を明らかにした。

同局長によると、昨年通年の海外観光客による消費額は1,050億豪ドル(約8兆5,165億円)で、消費額1位は中国人だった。
ただし、インド人観光客の消費額の上昇が顕著なのが特徴という。

観光局は今後のターゲット市場として16カ国・地域を指定しており、中でも特に日本、中国、カナダからの集客を積極化する方針だ。
「日本からの直行便は4年前から増えているので、日本は期待のマーケット」と指摘。「ホテルの供給環境も良好とはいえ、
都市部だけではなく、地方の観光PRも強化していきたい」と話した。

ワイルドライフや自然やビーチといった従来型の観光材料だけでなく、オーストラリア特有の安心感や、人々の暖かさなどで、
他国以上の魅力を創出していきたいとした。

また、若者マーケットも強化する方針で、留学など学業目的だけでなくレジャー目的の若者の訪問者を増やしたり、
企業の大型インセンティブを増やしていく方針。

国別の傾向として、英国からは仕事を求める若者が多く、ドイツからは観光の若者が多い。中国からは大企業のインセンティブ
団体旅行が多いとしている。また日本人を含めた海外からの若者のリピーターを強化するため、初めて訪れる観光客を大切に
したいと話した。
https://www.nna.jp/news/show/1781909