運転免許の自主返納、75歳以上の高齢者の35%が「したくない」

高齢者による「運転免許の自主返納」が昨年1年間で2万人に達したそうだが、高齢ドライバーを対象に実施した調査で60歳以上の3割が
「自主返納制度を利用したくない」と回答したという。日本自動車工業会が発表したもので、きょうの読売が「くらし」面で取り上げている。

それによると、調査は2017年8、9月、自主返納制度について全国の4500世帯を対象に行ったそうだが、その結果「利用したくない」と
回答したのは、60〜64歳は26%、65〜69歳は30%、70〜74歳は34%、75歳以上は35%にも達したという。年齢が上がるほど「利用したくない」
という回答が増える傾向にあるようだ。

また、どのような環境が整えば返納するのかの質問では、「公共交通料金の値下げ・無料化」が67%で最多。
「病院・スーパーなどへの送迎便の充実」も62%と多く、「公共交通機関の運行本数・地域の拡大」が54%と続いたという。地域にもよるが、
お年寄りにとってクルマが「生活の足」としての必需品であることがうかがえる。

最近、自工会が発表した調査の中で、若者のクルマの購入意欲を聞いた意識調査があったが、「買いたくない」「あまり買いたくない」と
答えた人が54%にも達したという。今回の高齢者アンケートは「買う」「買わない」ではなく、それ以前の「免許証」を返納するか、
どうかの調査で比較にはならないが、2つの調査からは世代によってクルマに対する価値観の違いがはっきりと読み取れるのが興味深い。

http://www.newsclip.be/article/2018/06/12/36670.html