日本政府クギ刺し、トランプ氏に利かず 落胆の声も


安倍晋三首相は米朝首脳会談でトランプ米大統領が拉致問題を提起したことを受け、
日朝首脳会談への意欲を重ねて示した。

だが、首相が評価した共同声明には、肝心の非核化について、日本政府がこれまで主張してきた
非核化の具体的な期限や「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)との文言はない。
北朝鮮政策に携わってきた日本政府関係者からは「非核化が骨抜きになる」「ゼロ回答だ」と
落胆する声が上がった。

日本政府は米朝首脳会談の現地にまで谷内(やち)正太郎・国家安全保障局長や外務省の
金杉憲治アジア大洋州局長を送り込み、米側と北朝鮮の事前協議のすり合わせ作業に深く関わった。

トランプ氏が安易な合意に流れないようクギを刺す狙いがあったが、もくろみ通りにはいかなかった。

https://www.asahi.com/articles/ASL6D73JBL6DUTFK00X.html