マサラ上映に見た、地方映画館の在り方
塚口サンサン劇場で『バーフバリ』のマサラ上映
爆発的ヒット中のインド映画『バーフバリ』のマサラ上映が2日、兵庫の「塚口サンサン劇場」(尼崎市)でおこなわれた。
「マサラ上映」とは、インド映画を踊ったり、紙吹雪をまいたり、クラッカーを鳴らしたりして楽しむ、体感型の鑑賞スタイルのこと。
大阪「動物園前シネフェスタ」(2007年閉館)が、マサラ上映の発祥と言われている。
この日、上映の30分前に取材チームが訪れると、地下1階のフリースペースでは、インドの民族衣装に着替えたり、鳴り物や小道具の準備をしたり、出張のカレー給水所でラッシーやチャイを楽しんだりと、明らかに「マサラ上映」目当ての観客でごった返していた。
劇場スタッフもみんな民族衣装に身を包んで接客、売店では「王を称えよ!」というステッカーが張られた紙吹雪セット(100円)が売られている。
その風景は、合理化・自動化が進んだ今の映画館ではなく、ひと昔前の「映画=娯楽」だった時代のよう。その熱気に比例し、チケットも即完売だったとか。
ほのかにお香が焚かれた劇場に足を踏み入れると、玉座にたたずむ主人公・バーフバリの等身大パネルがお出迎え。
席に着いた観客たちの足もとには、スーパーの袋のようなものに大量の紙吹雪が見え隠れし、スクリーンには「マサラ上映」の聖地と化した「塚口サンサン劇場」の歩みが流されている。
すると、中央の花道を踊りながら進む、民族衣装の男女の姿が。実はこの2人は劇場スタッフで、前説のために登壇。
映画の上映前といえば「No More 映画泥棒」が定番だが、この「マサラ上映」では、2人が模していた踊りの意味、一緒に盛り上がりましょう、最後にみんなで記念撮影します、という前説がある。
そして、観客が絶叫と鳴り物をスタンバイさせ、いよいよ「マサラ上映」はスタート!
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「バーフバリ 王の凱旋<完全版>」予告編
https://youtu.be/wurL66Z2spY