米フロリダ州で、白人警官に射殺された黒人男性の遺族が起こしていた不法死亡訴訟で陪審が、
残された男性の3人の子どもたちに対し1人あたり1ドル(約110円)の損害賠償を認めるとの判断を
下し、後にその賠償金が4セント(約44円)に減額された。このことを受けて、クラウドファン
ディングサイト「ゴー・ファンド・ミー(GoFundMe)」に、子どもたちへの寄付を呼びかける専用
のページが開設された。
グレゴリー・ヒル(Gregory Hill)さん(30)は2014年1月14日、フロリダ州フォートピアス
(Fort Pierce)の自宅で、白人のクリストファー・ニューマン(Christopher Newman)郡保安官
代理に射殺された。ヒルさんの遺族はこれを不法死亡だとして提訴した。
陪審は先週、警察側にも過失があったとして、ヒルさんの母親は葬儀費用として1ドル、3人の
子どもたちはそれぞれ1ドルの損害賠償金を認められた。
しかし過失の割合は警察側が1%とする一方、ヒルさんは99%と判断されたため、陪審はのちに
1ドルの賠償金額を4セントに減額しており、さらに判事はこれを0ドルすることが予想されている。
ヒルさん遺族の弁護士ジョン・フィリップス(John Phillips)氏によると、警察が騒音の苦情に
対応するためヒルさんの自宅に到着した際、ヒルさんはガレージで音楽を聴いており、「自分の
ことに集中していた」状態だったという。
フィリップス氏はツイッター(Twitter)に、ヒルさんがガレージのドアを開けてから
すぐに閉めたところ、警察が発砲し、銃弾がガレージのドアを貫通した、と投稿している。
ヒルさんは当時、酒に酔っていたという。また、ヒルさんのズボンの後ろのポケットには、
弾の入っていない拳銃が入っていた。
フィリップス氏は上訴する意向を示すとともに、ツイッターで遺族の支援金のために募金を
呼び掛けた。
http://www.afpbb.com/articles/-/3176999