(清香さん=仮名・30歳・プログラマー)

 私は29歳の時、まだ男を知らず、処女でした。三十路目前になり、さすがに恥ずかしいと思い、行きつけのバーを経営するマスターに思い切って相談してみたのでした。
 彼は深刻な顔をして「もし、君さえよかったら、俺が初めての相手でどうかな?」と誘ってきました。
 マスターはすでに40代ですが、ダンディーな雰囲気があって私の好み。だから「では、お願いします」と頭を下げました。

 バーが閉店してから、歩いてすぐのホテルに2人で入り、彼は「最高の思い出になればいいね」と笑いながらキスしました。さすが場数を踏んでいるだけあって、甘くとろけるようなキスです。
 舌を激しく絡ませながら優しく胸を揉まれると、もう立っていられなくなります。お姫様抱っこでベッドに運ばれると、両足を開かれ手際よくショーツを脱がされました。
 「ダメ、恥ずかしい」
 思わずアソコを両手で隠してしまう私。すると「女になりたいんでしょう? 羞恥心を少しだけ捨ててごらん」と耳に吐息をかけるのです。
 ああ、この人はどこまで上手なんでしょう。これなら身を任せてもいいと思ってついに開脚しました。
 「いやぁ、感じちゃう」
 生まれて初めてのクンニは気持ちよすぎて、どんなに我慢しても大きな声が出てしまいます。
膣口から大量に溢れた液体を音を立てて吸いながら、「そろそろ準備もできたようだね」と避妊具を付け、正常位の準備を整えました。
 「さぁ、この瞬間、処女を失うよ。せ〜の」
 「ギャーッ、裂けるぅ」
 痛さと気持ちよさが入り交じった複雑な感じと大人になれた感激でつい「マスター、大好き」と叫んで泣いていました。
 「よしよし、いい子だ。これからは自分に自信を持ってね。美人なんだから」

 ロストバージンした瞬間にこんな優しい言葉をかけられ、私は本気で彼を好きになりました。そんなある日、弟が真っ青な顔をしてスマホを見せたのです。
 「姉貴の写真がネットに出てる…。早く削除しないと大変なことになるよ!」
 何とマスターはアダルトサイトを副業でやっていて、私が痛みに耐えている顔と全裸姿を盗撮し「29歳の処女喪失」とタイトルを付けてアップしていたのです。至福の思い出は、一瞬で最悪の結果になりました。
(書き手・ 弟)
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