https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180520-00010006-gqjapan-bus_all

でも、こういう「鉄棒曳き」たちは潮目が変わると蜘蛛の子を散らすように姿を消します。それは「ネトウヨ業界界隈」の論客たちのこのところの静まり具合を見ればわかると思います。
彼らはもちろん反省しているわけでもないし、自説を撤回したわけでもない。
でも、いまのところは「不届き者をお上に訴え出る」という仕事を自粛して、しばらくは様子見をすることにした。
もし政権が衰運ということなら、「泥船」と一緒に沈みたくはないので、きょろきょろしている。反政府的言動を網羅的に監視するこの「人的リソース」の供給源がいま一時的に休止している。

こういうことが同時多発的に起きている。それを僕は「潮目の変化」と見立てているわけです。内閣総辞職があるかどうかはまだわかりませんが、「安倍三選」の芽は九分九厘消えたと思います。

(2018年3月27日入稿)

文・内田樹