2018年3月、愛媛県松山市を活動拠点にする農業アイドル「愛の葉Girls(えのはがーるず)」
メンバーだった大本萌景(おおもと・ほのか)さん(享年16)が、自宅で首を吊り亡くなった。

 萌景のアイドル活動は順風満帆のスタートを切ったと言えました。しかし今思えば、大きな
つまずきは、事務所の方針で学業が大幅に制限されたことにありました。

 事務所との契約に際しては、「愛の葉Girls」の仕事が学業に支障をきたさないことを前提
としていました。しかし実際には、萌景が登校日なので「愛の葉Girls」のイベントを休んで学
校に行きたいと、懸命に伝えても聞き入れてもらえず、スタッフの高圧的な態度に萌景も
悩んでいたようでした。娘の携帯電話には、学校に行きたいという娘の訴えに対して、事務所
スタッフからのこんなメッセージが残っています。

「お前の感想はいらん。学校の判断と親御さんの判断の結果をそれぞれ教えろ」

「何故学校がダメと結論したのか、親御さんがダメと判断したのか、その理由だ」

「その理由によって、今後事務所はお前の出演計画を考えにゃならん。そこまで考えて物を言え」

 当時15歳だった萌景に、身近なスタッフからのこういったLINEがどれほど厳しく響いたか。
真面目な萌景は「仕事を頑張らなくちゃ」という思いが強く、結局学校を休んでしまうことが多かったんです。

 また、萌景は高校1年のはじめに「1年間の時間割を見せるように」と言われて、事務所に
提出しています。本人は「なんでこんなにプライベートまで管理されなきゃいけないのか、
理解できない」と話していました。時間割を提出したにもかかわらず、「お休みをください」と
言っても「愛の葉Girls」のイベント優先で、学校へ行くための許可をもらえなかったことは、
何度もありました。(続く)

http://bunshun.jp/articles/-/7433
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