新元号の公表、改元1カ月前の来年4月想定 政府明かす

政府は17日、来年5月1日の皇位継承に合わせた新しい元号の公表時期について、1カ月前の4月を
想定して行政システムの改修などの準備に入った。実際の公表時期は確定していないが、天皇陛下の
在位30年記念式典が予定される来年2月24日より後が有力視されている。

新元号への切り替えを準備する関係省庁連絡会議が17日に発足。初会合で「新元号の公表時期を
改元1カ月前と想定して準備を進める」との方針を決めた。菅義偉官房長官は会見で「システム改修など
作業上の便宜として、新元号の公表日を改元の1カ月前と想定し、準備する」と語った。政府が元号の
公表時期の想定を明かしたのは初めて。

政府は当初、改元の準備期間を長くとるため今夏ごろの公表を検討。しかし、新元号の発表によって
天皇陛下と新たに即位する皇太子さまという「二重権威」が生じるとの懸念が強まり、公表時期をできるだけ
即位日に近づける方向となった。

連絡会議では、元号を利用している税金や社会保障などに関わる行政システムの対応などについても協議。
来年5月1日にシステム上の元号も変える改修を進めるのを基本としつつ、改修に時間がかかる場合は、
「平成」の元号を一定期間使い続けることを決めた。

国税庁や日本年金機構といった行政側と銀行など民間側との間は、元号を記号化してやり取りしている。
システムの改修には相当な時間がかかるため、納税や年金支給などで混乱を避ける狙いがある。
対応方針では「間に合わないことが想定される場合は、当事者間で対応策を調整し、新元号での対応に
できる限り速やかに移行する」とした。

また、政府が発行する証明書や通達の扱いについては、「平成」の表記のままでも有効▽訂正印での修正
▽希望者には新元号を表記したものと交換――などを検討。民間企業や自治体にも、対応準備を進めるよう
求める。(大久保貴裕)

2019年の主な日程

1月7日 昭和天皇逝去から30年の式年祭
2月24日 天皇陛下の在位30年式典
3月下旬〜4月下旬 統一地方選
4月30日 天皇陛下の退位
5月1日 皇太子さまの即位
6月28、29日 主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)大阪開催

夏 参院選

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