植物の葉の表面にある小さな穴、「気孔」が開くのを抑える作用がある化合物を名古屋大学などの研究チームが発見しました。
植物は、光合成のために気孔から水分などを放出していて、切り花などの鮮度を長く保つ手法の開発などにつながると期待されています。
植物は光合成を行うため、気孔を通じて二酸化炭素を取り込む一方、水や酸素を放出します。
気孔は唇のような形をした２つの細胞からなり、太陽光を浴びると開き、夜になると閉じますが、どのように情報を伝達し、開いたり閉じたりするのかわかっていませんでした。
名古屋大学の木下俊則教授らの研究チームは、気孔が大きく観察しやすい「マルバツユクサ」の葉に、約２万５０００種類の化合物をつけたあと、光をあてて開き方の違いを調べ
ました。
その結果、９種類の化合物に気孔が開くのを抑える作用があり、そのうちの１種類は、ほぼ１００％の効果がみられたということです。
バラなどに吹きつけたところ、葉がしおれないのを確認できたということで、木下教授は「切り花の鮮度を保ったり、水が少ない場所で農作物を栽培したりすることも可能になる
かも知れない」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20180430/3812953.html
