30日、愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から脱走した平尾龍磨容疑者(27)が広島市南区の路上で確保され、22日間の逃走劇に終わりを告げた。
「島から出た痕跡がない」として潜伏先と見られていた向島では、捜査員のべ1万人、警察犬16匹が投入。
だが、平尾容疑者は「島から泳いで逃げた」ととっくに向島には居なかった事実を供述し、その逃走手段がネットで話題だ。
■「海を泳ぐ」の仰天行動に漫画やゲームを例えに出す人も
平尾容疑者の「島から泳いだ」発言に対して、ツイッターでは、冒険活劇アイヌグルメ漫画『ゴールデンカムイ』に登場する脱獄王・白石を思い出す人や、サバイバルTPSゲーム『PUBG』のゲームシステムに例える人が続出。
「まさかこんな…」と言いたくなる逃げの手段をとった犯人が、警察の裏をかくことに成功したのも仕方がないのだろうか。
■必死なら海くらいは泳ぐの意見も
だが逃げるのに必死ならば「海ぐらい泳ぐのは当然」との意見も少数派ながらある。報道では、「まさか泳いで渡るとは」と完全に警察の想定の範囲外だったことも明かされている。
「逃げたいものは海峡ぐらい泳いで逃げるだろう」と警察内部で思い至れば、ここまで逃亡劇は長引かなかったかも。
■逮捕されたのはマツダスタジアムの近く
平尾容疑者はラーメンを食べているところを発見され、広島市南区の路上で逮捕されたと報道。山に籠もっているわけではなく、市内を闊歩するとは犯罪者ながらに度胸もスゴいと驚かされる。
■向島潜伏の影響は意外なところにも
向島で潜伏の一報によって、尾道への遠足の予定が、広島市内に変わってしまったことを嘆く学生のツイートも多く見られる。
ただ、尾道に遠足した学生も少なくなく、「犯人を見つけて捕まえる」と冗談めかして意気込みを見せる若者も少なくなかった。
実際には、平尾容疑者は尾道には居らず、広島に居たので、変更をすることで逆に危険に晒す結果になってしまった学校も多そうだ。だがこればかりは予見することは難しい。最悪の事態に陥らなかったことが不幸中の幸いである。
逃走犯が無事逮捕されたことにより、近隣住人たちが怯える日々から解放されるのは喜ばしいことだ。
■脱走の理由は「刑務所内の人間関係」
ここまでの大脱走をするに至った平尾容疑者の脱走の動機にも世間の注目が集まる。「親の死に目に会うためでは」「なんとしても復讐したい相手がいるのでは」なんてドラマティックな妄想が語れることもあった。
だがしかし、実際の理由は「刑務所内の人間関係に悩んで」とのこと。思わず共感してしまいそうな理由に同情を隠せない人たちも。
刑務所に入るだけの悪事を働いた平尾容疑者だが、模範囚であったこともあり、根っからの悪人ではなかったのかもしれない。しかし、脱走することが許されるわけではない。
今度こそ、きちんと罪を償う日々を全うしてほしい。
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