【蘇澳=田中靖人】台湾北東部・宜蘭県蘇澳で3月末、約240キロ離れた石垣島(沖縄県)からカメラが漂着し、地元の小学生らの手で落とし主が見つかった。
持ち主で上智大在学中の椿原世梨奈さん(21)が27日、蘇澳の岳明小学校を訪れカメラを受け取った。
カメラは椿原さんが2015年9月、石垣島でのダイビングで緊急浮上した際に紛失したもので、同小が3月27日に行った海岸清掃で、5年生の何兆恩君(11)が発見した。
貝殻や藻で覆われており、何君は「ゲーム機か何か」と思ったという。
だが、防水ケースを空けると電池の充電も残っており、約1千枚の写真も無事だった。
クラス全19人で討論した結果、持ち主を捜すことになり、日本語と中国語でネットに情報を投稿したところ、翌日には椿原さんと連絡が取れた。
この日は、全校生徒約120人が椿原さんを出迎え、何君がカメラを手渡した。
椿原さんは「いくつもの奇跡が重なった。今回の件をきっかけに、日台友好の懸け橋になりたい」と涙を浮かべた。
クラスの担任、李公元さん(44)は「子供たちには海洋投棄の問題や、世界の人々と友達になる方法を学んでほしい」と話した。
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