沖縄県民は毎年3億円を燃やしている 火葬通貨≠ゥら知る沖縄の清明祭とは
4月上旬は二十四節気の一つ、清明の時期。万物が生き生きとして清々しい季節とされている。
この時期県内では家族、親戚で祖先のお墓を訪れる清明祭が行われる。あらためてお墓のことを考えてみる機会にもなるだろう。
その始まりや清明祭に欠かせないウチカビについて沖縄歴史研究家の賀数仁然(ひとさ)さんに話を伺った。
<中略>
―あの世でのウチカビの価値はどうなっているのでしょうか。
ウチカビは家庭で作っていた頃は3枚1束で一人分とカウントしました。
今は生産する機械が5枚ずつでしか摘めないので5枚1束となっています。
気にせずそのまま使う人もいますが、お年寄りの中には5枚をばらして3枚にする方もいます。
この黄色の紙1枚が1万貫(ぐゎん)。ウチカビをどのくらい供えるか聞くと、3万貫で十分という方もいれば、もっと供えるべきだという方もいます。
この「貫」という単位ですが、銀や銅などに使われていた単位です。
琉球の頃の名残です。1貫が1000文。当時の米の価格を基準に計算すると、1文は12円。1貫は1万2千円になります。
1万貫となると1億2千万円、3万貫だと3億6千万円。これを沖縄140万県民が一人3万貫のウチカビをお供えしたとすると504兆円になります。
5万貫だと840兆円。日本国の借金1千兆円を1年の十六日祭、清明祭、お盆で完済してお釣りがくるほどのものすごい金額をあの世に送金していることになります。
ウチカビをお供えする行為には二つの側面があり、一つはご先祖への送金、もう一つは「徳を積む」、つまり自分がいずれあの世に行ったときの貯金という意味合いがあります。
ウチカビはあの世で使うグソー通貨。亡くなった後にしか使えない仮想通貨。燃やすから火葬通貨でもあります。
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