・当時の社会は非常に抑圧的な、社会生活の中でも最低最悪の”全体主義”はびこっていた時代
・そんな時代においては、あの未亡人(※西宮のおばさん)のいうことぐらい特に冷酷でもなんでもなかった
・清太の失敗はそんな”全体主義”の時代に抗い、節子と二人きりの”純粋な家庭”を築こうとする、というおそろしく”反時代的”な行為に走った事
・現代(※公開当時)の青少年や私たち大人が心情的に清太を理解しやすいのは、時代が逆転し価値観が反転したから
・しかしいつか再び時代が逆転したとしたら、清太に共感するどころかあの未亡人以上に清太を糾弾する意見が大勢を占める時代がやってくるかもしれない
・僕はそれが恐ろしい

※アニメージュ1988年5月号 「火垂るの墓」高畑勲インタビュー 「88年の清太へ」より

高畑勲監督追悼 「火垂るの墓」を本編ノーカットで
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