中国では男性が家を所有しているかどうかが結婚相手として相応しいかを判断する条件の1つとされている。この事実からも、いかに中国
人が家という存在を重要視しているかが分かるだろう。また、こうした環境からか、中国人は家に対して強い関心を示す傾向にある。中国
メディア天天快報は9日、日本の住宅に見られる「独特の設計」に着目し、紹介する記事を掲載した。
中国と日本の住宅事情には相違があり、中国の多くの住宅はマンションタイプで一般的にコンクリート打ちっ放しの状態で購入時し、後に
自身で業者を探し、「床、壁、ドア、窓」などのあらゆる内装を自分で決定しなければならない。それゆえ設計の素人が、さながら現場監督
のように何度も改装に立会い、進行具合を確認するなど多大な労力が求められる。
また、記事によると近年は「玄関」のデザインに重きを置く中国人も増えているようで、仏教のお経を飾ったり、絨毯を敷いたり下駄箱を
置くなど装飾性と実用性を考慮するようになってきているようだ。記事は日本の玄関を独特の設計として紹介し、中国人にとって参考にでき
る点があると指摘している。日本独特の設計というのは「靴
を脱ぐための土間と、そこから一段高くなった上がり框(あがりかまち)」のことで、靴を脱ぐ習慣のない中国の多くの住居には見られない設計と言える。
中国人からすると土間と上がり框の段差は「天井との空間を狭くし、圧迫感を感じさせると同時に床下に無駄な空間を作り出してしまう」と
感じられるようだ。しかし記事は、日本の玄関の利点として「外の埃が室内に入らないようにし、靴の整理もし易い」と指摘した。また部屋
と区別した空間とし、玄関にあわせた装飾品や照明を備えることによって、訪れる客人に温かな雰囲気を与えることができる場所となっていると紹介した。
訪問者に玄関で対応する日本人に対し、中国ではそのまま客間へ招きいれるというスタイルの違いがあるため、中国人の家に日本の一般的な
家の玄関をそのまま導入することは難しいかもしれないが、靴を脱ぐスタイルで生活する人にとっては上がり框は便利な存在と言えるだろ
う。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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