山口県下関市教育委員会が、文部科学省の前川喜平前事務次官による教育講演会の後援を
「前川氏を応援または支持していると捉えられかねない」などとして断っていたことが9日、
市教委と実行委員会への取材で分かった。下関市は安倍晋三首相の地元だが、
市教委は「政治的な配慮はしていない」としている。

 市民らで構成する実行委のメンバーは「(市教委は)講演の趣旨や内容には問題が
ないとしているのに、納得できない。首相の地元だからという考えもあるのではないか」と批判した。

 講演会は14日に下関市民会館で開催。「今こそ伝えたい、これからの日本、
これからの教育」と題した前川氏の講演などがあり、教育格差を考える内容となっている。

 実行委によると、市教委に2月中旬、後援を申請し、同26日付で承諾できないと
連絡があった。市教委からは「前川氏の言動が世間から注目され、国においても真偽について
議論されている」との説明があった。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2018/04/09/kiji/20180409s00042000102000c.html