阪急沿線の情報紙「TOKK(トック)」を手掛ける阪急アドエージェンシー(大阪市)は、同紙のデザインを4月1日号(3月25日発行)から22年ぶりに一新した。スマー
トフォンなど情報収集の手段が多様化する中、情報を厳選し写真を大きくゆったり配置するようレイアウトを変更。鉄道ファン必見の阪急電車にまつわる連載も始めるなど読み物
も強化する。
同紙は1972年に「阪急TOKKライフ」として誕生し、B5判で月1回発行。96年からタブロイド判に、翌97年から月2回に変更した。毎号50万部を阪急全駅や関連
施設で配布している。
長く沿線住民らに親しまれてきたものの、3年ほど前から駅などに残る部数が目立つように。「車内で手にしている人も少ない」との意見もあり、リニューアルを決めた。
昨年5月に読者アンケートを実施したところ、約7割が同紙を「自宅で読む」と回答。より細かな情報や地図は外出先でスマホを使って調べていることも分かり、こうした傾向
を新たなデザインに生かした。
表紙は、特集内容が一目で分かるように一つのビジュアルで表現し、目次も掲載。「情報量が多すぎる」と指摘された中面は、「どこでどんな桜が見られるのか」など伝えたい
トピックを絞り込んで編集。写真を大きく、余白を効果的に使うことで質感を高めた。暮らしに役立つ情報も載せる。
担当者は「情報の取得先を使い分ける読者ニーズに対応した。読み物としての魅力をさらに高めていきたい」としている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201803/0011110788.shtml