嘘の伝わる速さは何世紀にも渡って語り継がれており、1710年の時点で既にジョナサン・スウィフト(『ガリヴァー旅行記』の著者)が「まず嘘が広まり、真実はその後をノロノロとついていくものだ」という言葉を残しているほどだ。
そうはいっても、このような事実を示す証拠というのはこれまでほとんど存在しなかった。
しかし、ここ数年のソーシャルメディアの様子を見ると、嘘が真実に大きな差をつけながら信じられないほどの速さで広がっており、もはやそれが当然のようにも感じられる。
そしてこの度、MITが10年分ものツイートを分析した結果、嘘が真実よりも速く広まるだけでなく、ボットやネットワーク効果がその原因とは言い切れない――つまり、私たち人間が嘘を広めている――ということがわかったのだ。
3月9日、Scienceで発表された同研究では、ツイッター上で拡散された(もしくは拡散されなかった)10万件以上のニュース(第三者機関によって虚偽のニュースかどうかが判別されているもの)がどのように伝播していったかに焦点があてられている。
結果はレポートの要旨(Abstract)に記されている通り、「どのカテゴリーにおいても、嘘は真実よりも遠く、早く、深く、広範囲に広がっていった」。

(中略)

・真実は1000人以上にリーチすることさえめったにない一方で、虚偽のニュースのうち拡散度合いで上位1%にあたるものは、ほぼ常に1000〜10万人もの人びとにリーチしていた。
・真実が1500人にリーチするには、嘘よりも6倍近い時間がかかる。
・虚偽のニュースは広範に拡散し、グラフのどの箇所においてもリツイート数で真実を上回っていた。
・政治に関する虚偽のニュースはすぐに何層にもわたってリツイートされ、結果的に他のカテゴリーの虚偽のニュースが1万人にリーチするよりも3倍近い速度で2万人以上ものユーザーにリーチした。

以上の通り、どの角度から見ても虚偽のニュースの方が真実よりも何倍、もしくは何乗も速く、多くの人にリーチするということがわかった。

(後略)

https://jp.techcrunch.com/2018/03/18/2018-03-08-false-news-spreads-faster-than-truth-online-thanks-to-human-nature/
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