スノーボードクロスで12日、スタート機器が故障するトラブルが起きた。
選手は高さ30センチほどのスタート板をスノーボードで押し倒し、2人同時にコースに滑り降りる。
だが、一方の板が開かない不具合が続き、決勝トーナメント1回戦で2本のレースがやり直しになった。
結局、不具合は直らず、機械の代わりに「ゴムひも」を使って手動でスタートの合図をすることに。
選手の前に黒いゴムひもを張り、スタッフが同時に手放す異例の方式が採られた。
影響を受けた1人が小栗だった。対戦相手がスタートできず、小栗はそのまま滑走。途中で止められ、スタート地点に戻された。その後も修理のため競技は約40分中断。
小栗はパイプ椅子に座って待たされた。
「影響は正直、ありました。体が動かず、いい滑りはできなかった」と小栗。
1回戦は突破したが、準々決勝で敗退した。
国際パラリンピック委員会は「故障があり、手動で対応した。競技には影響がなかった」とコメントした。(高野遼)
https://www.asahi.com/articles/ASL3D6F9ML3DUHBI01Q.html