http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20180306-OYS1T50018.html

 マルエーフェリー(本社・鹿児島県奄美市)は4日、鹿児島、奄美、沖縄を結ぶ「フェリー波之上」(8072トン、旅客定員707人)の上り便を屋久島に寄港させる実証実験を始めた。
国土交通省の「船旅活性化モデル地区事業」を活用しており、実証実験期間は1年。

 奄美市の名瀬港で同夜、出発式があり、同社の有村和晃社長が「魅力的なルートができる。地域の活性化に寄与したい」とあいさつ。第1便に行政、観光関係者ら20人が乗り込んだ。

 県大島支庁の田中完・総務企画部長は「奄美、屋久島が1本の線でつながる絶好のチャンス。旅行者にとっても多様な楽しみ方ができる」と期待を示した。
奄美大島観光協会の越間得晴会長も「観光ルートが広がる。多くの旅行商品を提示でき、交流人口の増加も期待できる」と語った。

 フェリーは午後9時20分に名瀬港を出港し、翌朝午前4時40分に屋久島の宮之浦港に寄港。午前9時に鹿児島市の鹿児島新港に到着する。
4日に1回の運航予定で、運航日の10日前に奄美群島内から20人以上の予約があった場合のみ、屋久島に寄港する。

 料金は、2等客室で名瀬―屋久島が8050円。3月はキャンペーン期間で4050円に下げている。同社は「実証実験を経て、定期航路にするかどうかを検討する」としている。