長谷川孝弘(44)は中学卒業後、コンクリート会社で10年働いたが、仕事が遅いことなどからイジメを受け、不景気による人員整理もあって退社した。
次に就職した水産会社でも、同様にイジメを受けて退社した。長谷川は「人とコミュニケーションがうまく取れない」と言って引きこもりになり、同居の父親と母親と妹が働いて、長谷川が家事全般を引き受けるという“主夫”になった。
母親は息子を嘆いて「働きなさい!」と叱っていたが、引きこもりが社会問題となり、生き方の多様性を認めようという社会的気運もあったことから、父親は「社会に適合できないなら、家事をするのも悪くないかなァ…」と考え、そのまま黙認していた。
長谷川は家事をする代わりに月5000円の小遣いをもらっていた。使い道は決まっていて、深夜にアダルトDVDを借りに行くことだけだった。イジメられた反動なのか、長谷川は嫌がる女が凌辱されるレイプ物が好きだった。
そのうち、「いつか自分も同じようなことができないか」と思うようになり、レンタルDVDを自転車で返しに行くついでに、深夜に1人歩きしている女性を見つけては、尻や胸を触るという痴漢行為を始めた。
「キャーッ!」
そうすると女性は怒るのではなく、100%驚いて逃げ出すということも経験則で知った。長谷川は3年ほど前から、家族には「ゲームセンターに行ってくる」と言いながら、深夜に痴漢行為をしたり、民家から下着を盗むといった犯行を重ねるようになった。
特に下着については狙い定めた女性のものをストーカー的に盗んでいた。その方がオナニーのイマジネーションが高まるからである。行為がエスカレートするのも時間の問題だった。
そんなある日、事件の被害者となる女子高生の中野玲奈さん(18)と自転車ですれ違った。
「かわいい子だったじゃねえか…」
長谷川は追跡し、胸や尻を触ろうと思ったが、後ろから別の自転車で走行してくる人がいたので諦めた。
その3日後、再び玲奈さんが同じ道を自転車で走っている姿を見掛けた。
「ははァ…、いつもこの時間帯に帰ってくる女子高生なんだな」
長谷川はこっそり尾行して自宅を突き止めた。玲奈さんの通学パターンを把握し、玲奈さんをレイプする入念な計画を練り始めた。その道中にちょうど被害者を連れ込むのにふさわしい空き地があることを発見し、長谷川は玲奈さんに刃物を突き付けて脅し、そこで凌辱することに決めた。
http://wjn.jp/sp/article/detail/8292148/