【東京】「沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志」は27日、東京都の文京区民センターでシンポジウム「放送倫理違反の東京MX『ニュース女子』沖縄報道を問う」を催した。
同有志は、放送倫理・番組向上機構(BPO)が2017年12月、東京MXの番組「ニュース女子」について「重大な放送倫理違反があった」と発表したにもかかわらず、東京MXは番組内容の訂正や謝罪をしていないことを問題視している。
登壇者は、謝罪や番組打ち切り、関係者の名誉回復を求め、諦めず声を上げていく決意を新たにした。

登壇者はジャーナリストの安田浩一さん、名護市辺野古や東村高江で座り込みに参加している泰真実さん、非営利ネット放送局アワー・プラネット−テレビ代表の白石草さん、主催者の代表・川名真理さんら。
会場には約170人が詰め掛け、熱心に話を聞いた。

安田さんは、県内の市町村長や県議ら代表が安倍晋三首相に「建白書」を提出した後、東京都内の銀座などでデモをした際に「ヘイトスピーチ」を浴びてから28日でちょうど5年になることを指摘した。
「当時那覇市長の翁長雄志知事が辺野古反対の意志を固めたのは、その経験が要因の一つといわれている。
ヘイトだけでなく、何事も無いかのように通り過ぎていく人々の風景に屈辱感が芽生えたと思う。ヘイトを無視してはいけない」と話し、東京MXに対して諦めず批判を続けることの大切さを訴えた。

医療に従事する泰さんは「番組で『基地反対運動の人々が救急車を止めた』といううそが一番許せなかった。沖縄では新基地反対の民意が明確で、命と暮らしを守るための行動だ」と強調した。

東京MX元職員で、番組を作っていた白石さんは「そもそも東京MXはきちんと考査できる体制になっていない」と指摘。
「ニュース女子」がDHCテレビジョンの持ち込み番組であることを挙げ「東京MXの番組の約半数は持ち込みだ。意見が分かれていたり、深掘りが必要だったりするテーマは持ち込みは駄目だという世論をつくるべきだ」などと主張した。

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