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1月15日 18時19分
核兵器禁止条約の採択に貢献し去年ノーベル平和賞を受賞したICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのフィン事務局長が広島市で記者会見し、「日本は禁止条約をめぐる交渉に参加せず、十分な議論や調査がなされていない」として、国をあげた議論が高まることに期待を示しました。

今月12日から初めて日本を訪れているICANのベアトリス・フィン事務局長は15日、広島市で記者会見を行いました。

この中で、広島市の原爆資料館を見学し被爆者から証言を聴いたことについて、「原爆についてこれまで多くを学んできたが、ここで直接見聞きするのは特別な経験で、核兵器廃絶に向け一層力を尽くさなければいけないと思った」と述べ、核廃絶への思いを新たにしていました。

フィン事務局長は16日、東京で開かれる各政党の国会議員との討論会に出席し、意見交換を行うことになっていて、「日本は核兵器禁止条約をめぐる交渉に参加せず、市民レベルでも政治レベルでも十分な議論や調査がなされていない」と述べ、討論会をきっかけに国をあげた議論が高まることに期待を示しました。

そして、唯一の戦争被爆国でありながらアメリカの核抑止力に頼る日本の安全保障政策について、「日米同盟を維持したままでも核兵器を使ってほしくないとアメリカに言うことはできるはずだ。同盟関係とは一方的なものではないはずだ」と述べ、日米の同盟関係の見直しにも踏み込んだ議論の必要性を訴えました。

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