茨城県北茨城市の豊田稔市長は5日、同県の大井川和彦知事が昨年12月の会合で「北茨城市長は逃げた」などと発言したとして、撤回と謝罪を求める抗議文を大井川知事に提出した。
大井川知事は公務のため豊田市長と面会せず、秘書課職員が代理で受け取った。
大井川知事は同日の記者会見で撤回や謝罪をする考えがないと強調した。

豊田市長が5日、県庁で記者会見し、明らかにした内容によると、昨年12月16日、高萩市の小田木真代市長の市政報告会が行われ、豊田市長と大井川知事ら250人以上が出席した。
その席上で大井川知事が昨年8月の知事選の応援依頼をめぐり、豊田市長と面会できなかったことを念頭に、豊田市長を指さして「市長は逃げた」と繰り返したという。また、「植民地」という言葉を用いて、県北地域の発展は高萩市を中心に考え、他市町を軽視するような発言をしたと指摘している。

大井川知事は5日の記者会見で、抗議文の内容について「おおむね事実」と認めた。ただ、「言葉のあやだ。大騒ぎするような話ではない。取るに足らない。ばかばかしい」と述べ、撤回や謝罪はしないと明言した。

豊田市長は、大井川知事が初当選した昨年8月の知事選で、当時現職の橋本昌氏の選対本部長を務めていた。

http://www.sankei.com/politics/news/180105/plt1801050029-n1.html
左 茨城県知事 右 北茨城市長
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