産經新聞:2017.12.25 19:35更新
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日章旗を手渡され、記念撮影に応じる遺族の西連寺至さん(左から4人目)や遺族ら=25日午前、茨城町役場(鴨川一也撮影)
先の大戦後に米国の帰還兵が持ち帰り、米国人女性が所有していた日章旗の返還式が25日、茨城県茨城町の町役場で行われ、日章旗が遺族の元に戻った。
女性は米ミズーリ州のベティ・ウィルソンさん(90)。
日章旗は、医師だったウィルソンさんの父が治療した米兵から託されたもので、返還したいと考えていたウィルソンさんが米国在住の知人、木村牧子さんに相談。
旗に多く記されている「西連寺」という姓が茨城町に多く存在することが分かり、木村さんから今年8月、同町に連絡があった。
その後、町と町遺族連合会が調べたところ、持ち主までは割り出せなかったが、旗の四隅に大きな字で書かれている「西連寺」家から出征した親族の遺品と断定した。
日章旗を受け取った遺族の西連寺至さん(71)は「旗の存在すら知らなかった。こんなにも長い時間がたって、戻ってくるとは思わなかった」と感慨深げに語っていた。
日章旗は平和学習などに役立てるため、町遺族連合会に寄贈された。