そんなときに知人の紹介で出会ったのが福田佳代さん(40)だった。佳代さんは一人息子を抱えたシングルマザーだったが、気立てもよく、同年代の高木とは話が合った。お互いに結婚前提で付き合い始めると、もはや“恋の手順”など必要なかった。
ベッドに入ると、荒々しくめくり返される肉襞は燃えるように熱くとろけて、官能の源泉を突きまくられる快美な衝撃にお互いの脳天は痺れきる。抽送を受けるとどんどん蜜液が湧き出て、それをストロークでまぶされていくうちに、またも快感の渦巻きに2人は飲み込まれていってしまう。
「もうお前はオレの女だ。浮気は許さんからな」
「分かってるわ…」
だが、高木のひどいところは佳代さんの息子が一緒に寝ている部屋でセックスしておきながら、息子が目を覚ましてもセックスをやめないことだ。かつて自分が受けたショックやトラウマなど、まるで忘れているかのようだった。
「こ、子供が起きてるわ」
「気にするな。いいからおしゃぶりしてろ」
「で、でも…」
そのことで息子は、何度、枕を濡らしたか分からない。
さらにひどいのは佳代さんの人間関係を自分でコントロールし、スマホから自分以外の男の連絡先をすべて消去させたことだ。
シングルマザーだった佳代さんにはSNS経由で知り合ったメル友がたくさんいた。その中にはセックス込みで“相談”に乗ってもらっている男友達もいた。
その中の1人がシンジだった。高木はシンジとの関係が今も続いていることに気付き、殴る蹴るの暴行を加えた。
「浮気は法律で裁けないだけで悪以外の何物でもない。現にオレの家はそれで崩壊した!」
事件の2日前、佳代さんは高木の家から逃げ出し、「助けてほしい」と警察に電話で相談した。地元署員が駆け付けたところ、佳代さんの顔に殴られた跡があったので、被害届の提出を促した。しかし、佳代さんは「仕返しが怖いので彼には接触しないで」と言って、それをかたくなに拒んだ。
同日午後には自宅を管轄する警察署にも赴き、「彼とは別れる。近くにある実家に避難する。周辺をパトロールしてほしい」と頼んだ。警察は「別れ話をするときは必ず第三者を入れるようにして下さい」などとアドバイスした。
だが、それは裏目に出てしまった。佳代さんは今後のことを相談するためにシンジに会いに行った。その間、高木からの電話は一切無視した。
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