日本の航空産業には致命的、ボーイングが「MRJ」潰し!?
12/23(土) 8:50配信
エンブラエル買収が実現したら…。契約見直しに発展する可能性
米ボーイングがブラジルの航空機メーカー・エンブラエルの買収に向けて交渉していることが明らかになった。エンブラエルは近年、座席数100席前後の「リージョナル機」市場を席巻し、
国産リージョナルジェット機「MRJ」を開発する三菱航空機(愛知県豊山町)の最大のライバルでもある。買収が実現すれば、ボーイングと深い関係にあるMRJ、ひいては日本の航空機
産業全体にとって致命的な事態となりかねない。その理由と背景とはー。
三菱航空機はカスタマー・サポートと呼ぶ領域でボーイングからの支援を受けている。「整備・修理のシステムを借りている」といったイメージだ。航空会社からすれば航空機は利益を
稼ぎ出す道具なわけで、民間航空機は可能な限り稼働率を高めることが求められる。機体が地上にいる状態=飛べない状態は業界では「AOG」(Aircraft on Ground)と呼ばれる。数年に
一度の大きな点検の時を除き、AOGをなるべく避けることが必要になってくる。そのためには空港から近い場所に整備拠点や補修部品の拠点を作り、ちょっとした不具合などで部品交換
が必要になった場合には技術者が飛んでいかなくてはならない。
新規参入者の三菱航空機にとって、こうしたカスタマーサポート体制の構築は労力のいる作業だった。親会社の三菱重工業は長年、ボーイング向けに機体構造(主翼や胴体など)を生産
しており、その関係性を生かしてボーイングに頼ったのである。しかし、エンブラエルの買収が成立すれば、ボーイングと三菱航空機はリージョナル機市場で競合関係となる。MRJのカスタ
マーサポート提供はまさに「敵に塩を送る」ようなもので、契約の見直しに発展する可能性があるだろう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171223-00010000-newswitch-bus_all
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