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死刑が特別な抑止効果をもたないという証拠は世界中にあります。米国、カナダあるいはその他の国ぐにで、死刑がなければ暴力犯罪が増えるという証拠は出ていません。
たとえば2004年の米国では死刑存置州の殺人発生率は人口10万人に対して5.71件でしたが、死刑廃止州ではわずか4.02件でした。さらにカナダでは、死刑が廃止されて27年たった2003年には、死刑を廃止する前の1975年に比べて殺人発生率が44パーセントも低下しています。

最近の例では、1995年に死刑が復活したニューヨーク州があります。1990年代の終わりに、それまで上昇していた殺人発生率が下がり始めました。2004年6月、州最高裁は、死刑制度を違憲としました。
現在、議員は死刑の再導入に反対しています。死刑が抑止力になるのであれば、死刑が廃止されれば(広く喧伝されるように)潜在的犯罪者は自由に犯罪を実行し、殺人発生率は上昇するでしょう。
しかし、その逆の事態が起きています。2005年の上半期(最高裁が違憲と判断してから1年後)、殺人事件は5.3パーセント減少しました。