太陽系外から飛来の小惑星、表面に有機物の層 天文学者チーム
http://www.afpbb.com/articles/-/3155902
10月に発見された太陽系内を超高速で移動している葉巻形の天体は、表面が有機物質で覆われているとの研究結果が18日、発表された。
この天体は別の恒星系から飛来し、太陽系内で特定された史上初の恒星間天体だ。
ハワイの言葉で「使者」を意味する「オウムアムア(Oumuamua)」と命名されたこの天体は、描く軌道が非常に奇妙だったことから、
即座に太陽系外から飛来した天体と判断された。約2か月前に地球上の複数の望遠鏡に初めて捉えられた。
別の恒星系から飛来する恒星間天体をめぐっては、大半が小型で、彗星(すいせい)のように本体が主に氷でできていると天文学者らの間では長年考えられていた。
だが、9月に太陽に接近通過した際、オウムアムアは彗星のように溶けた氷と塵(ちり)の「尾」を放出しなかった。
これは、オウムアムアが氷の表面を持たず、実際は主に金属と岩石で構成される小惑星の仲間に属している可能性があることを示唆している。
英クイーンズ大学ベルファスト校(Queen's University Belfast)などの天文学者チームが18日に発表した研究結果によると、オウムアムアの本質は謎のままで、彗星の特徴を持つとする説を排除できないという。
オウムアムアは有機物に富む物質の厚さ50センチの層で覆われており、この層が太陽の熱による内部の氷の蒸発を防いだ可能性があることが、分光器の測定データで明らかになったのだ。
このことについて研究チームは、英科学誌ネイチャー・アストロノミー(Nature Astronomy)に発表した論文に「内部が氷で構成されている可能性を排除できない」と記している。
(略)